飛騨紅かぶ

飛騨紅かぶ (ひだべにかぶ、飛騨紅蕪)は、アブラナ科のカブの一種。表面が赤色である赤蕪(あかかぶ)の一種である。
岐阜県飛騨地方、高山市を中心とした地域で生産されている。飛騨・美濃伝統野菜である。
旧丹生川村で栽培されていた赤紫色の丸かぶ「八賀かぶ」が原種である。1918年(大正7年)、八賀かぶの突然変異で赤色のかぶが生まれる。
この変異種を栽培し、形が丸く、表面の色が鮮やかな紅色で内部が白く、葉が柔らかいといった条件のものを選抜したものが、「飛騨紅かぶ」の元となったという。

【晩秋に収穫、漬けこみ、雪国の保存食】

9月初旬種まき→11月中旬収穫

飛騨高山の11月は、少し雪が降りはじめ、朝晩の気温が氷点下を下回ることもあります。
冬の生鮮野菜が収穫できない土地柄なので、冬の保存食として漬けられるのが【赤かぶ漬け】です。

収穫時の寒さは、赤かぶのもつ紅色色素をより一層濃く美しくさせます。
あわせて寒暖の差が、ギュッと凝縮した甘味をもたせることになります。
夏の野菜とは違い、寒さのなかで生きた赤かぶは、組織がち密でしっとり滑らかさがあるのが特徴です。

飛騨赤かぶ 11月中旬収穫 →漬けこみ →寒さのなかで熟成 →樽出し【赤かぶ漬】