白川郷【世界遺産】

合掌造り

「合掌造り」とは、木の梁を山形に組み合わせて建てられた日本独自の建築様式です。
外から見たその形が、まるで掌を合わせたように見えることから「合掌」造りと呼ぶようになった等、諸説あるようです。

合掌造りは他の地方にも多々見られますが、白川郷では「切妻合掌造り」といわれ、屋根の両端が本を開いて立てたように三角形になっているのが特徴です。
積雪が多く雪質が重いという白川郷の自然条件に適合した構造になっています。
また白川郷の合掌造りは南北に面して建てられています。これは風の抵抗を最小限にするとともに、屋根に当たる日照量を調節して夏涼しく、冬は暖かくするためだと言われています。

合掌造りが一般的な民家と大きく違うところは、屋根裏を作業場として活用しているところにあります。
幕末から昭和初期にかけ白川村民の生活を支えたのは養蚕産業でした。そのために屋根裏の大空間を有効活用すべく屋根裏を2~4層に分け、蚕の飼育場として使用していました。

茅葺き屋根の耐久年数は昔は50年から80年くらいはもったと言われていますが、現在は環境の変化もありおよそ30年周期で、屋根の葺き替えをしております。合掌造りの最大の弱点は火に弱いことです。
ですので、集落内での花火等の火の取り扱いは非常に厳しくなっています。毎年11月上旬頃、万が一の火災に備えて一斉放水の訓練が行われていますが、その放水の様子も大変に美しく一見の価値があります。

葺き替え風景

基本情報
会社名/施設名 白川郷【世界遺産】
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