山岡細寒天

岐阜県の山岡市は寒天の生産で有名で全国シェアは8割を超え、 岐阜県の地域ブランド商標、山岡細寒天(やまおかほそかんてん)として 平成18年(2006)12月8日、岐阜県寒天水産工業組合によって地域団体商標に登録されました。

山岡細寒天の歴史

岐阜県における寒天の製造は、1925年(大正14年)に始まり。 農林省指定事業として、山岡町に隣接する岩村町で農家の副業として取り入れられたのが最初である。
山岡町に生産の拠点が移ったのは1931年(昭和6年)。戦後になると、一気に工場が増え、 1961年(昭和36年)には工業設備も導入されるようになり、生産工場が120を超える最盛期を迎える。

1972年(昭和47年)には、山岡町を中心とする岐阜県の寒天の生産量は、天然寒天480トン、工業寒天574トン、合計1054トンに 達し、長野県を抜いて全国一の寒天生産県となった。

100%天草と水だけで作られる寒天

岐阜県の山岡細寒天は、天草と水だけで作られる100%天然素材の寒天です。
数ある寒天の中でも岐阜産の山岡細寒天は品質がよいとされ、高級和菓子の原料として取り引きされてきたため、一般に出回るのはわずかです。

山岡市は昼と夜の寒暖の差が激しく、かつ、雪や雨があまり降らない地域のため 寒天作りにはうってつけの場所だったのです。

山岡細寒天ができるまで

①原料
 主原料は国内産の天草。
 一釜一回分の使用天草は乾燥重量にして200㎏~ 300㎏。
  ↓

②水浸・洗浄
 天草の塩分、貝殻、土砂などをとるために、水そうに水を入れ48時間浸す。
 その間、水は数回入れ替える。
 その後、ドラム型の洗浄機に水浸した天草を入れ洗浄。
  ↓

③煮熟(しゃじゅく)
 寒天液を天草から取るために、直径1.6m以上の大きなかまに入れて煮る。
  ↓

④ろ過・凝固
 天草を煮た汁をナイロンのろ袋にくみ出し、
 寒天液と天草のかすとに分ける。
 そのあとプラスチックの容器に寒天液を入れ、固める。
  ↓

⑤切断・突出
 凝固したものを羊かん状に切り、よしずの上へ
 その羊かん状に切ったところてんを天筒で突き出す。
  ↓

⑥凍てとり
 氷点下0℃になった時、氷を振りかける。
 その氷から凍らせることにより上質の寒天に仕上がる。
  ↓

⑦凍結乾燥
 凍結、乾燥を2週間ほど繰り返すことにより、
 水分が蒸発し乾燥した寒天分が残る。
  ↓

⑧製品
 乾燥した寒天は、選別して出荷。
 山岡細寒天はほとんど国内で消費されている。

基本情報
会社名/施設名 山岡細寒天
マップで見る